なぜ学年は4月2日生まれから4月1日生まれまでなのか
まずは年齢を数えるタイミングについて知る必要があるので、
別エントリー
「かくして年齢は誕生日の前日に加算される」
をご覧ください。
(ご存知の方はこのまま読み進めてください)
さて、標題の謎を解くカギは学校教育法第17条と同法施行規則第59条にあります。
学校教育法(抄)
第十七条 保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校、……に就学させる義務を負う。
学校教育法施行規則(抄)
第五十九条 小学校の学年は、四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
条文だけだとナンノコッチャなので、実際の例を用いながら分解していきましょう。
2010年4月2日生まれの例
この例では
6歳の誕生日は2016年4月2日
満6歳に達するのは2016年4月1日
(誕生日の前日)
ということになります。
学年の初めは、学校教育法施行規則第49条により、4月1日です。
つまり、
満6歳に達する日=2016年4月1日
その翌日以後=2016年4月2日以後
最初の4月1日=2017年4月1日
ということですので、この子は2017年4月1日に入学します。
同じ理屈で、2010年4月3日生まれも、2010年5月生まれも、6月生まれも……2011年某月某日生まれまで同様です。
2010年4月1生まれの例
この例では
満6歳に達する日=2016年3月31日
その翌日以後=2016年4月1日以後
最初の4月1日=2016年4月1日
ということですので、この子は2016年4月1日に入学します。
同じ理屈で、2010年3月31日生まれも、2010年2月生まれも、……2009年4月某日生まれまで同様です。
4月1日生と4月2生は別の学年
以上のことから、学年を構成するのは、4月2日生まれから翌年4月1日生まれまでとなります。
余談ですが、この論理展開で考えると、「4月1日生まれは4月2日生まれの先輩なんだ!」というふうに思えますが(実際にそうですが)、それよりも、「4月1日生まれは学年で一番年下」という事実の方が大きいと、私は感じます。
まぁ、境目は必ず存在するので仕方がないですが。
歳が小さい頃は、早生まれ遅生まれの体格差、運動能力の差、精神年齢の差が大きいですからね。ほぼ一歳違いのこどもが一緒に学ぶという環境は、少なからざる不利を感じずにはいられません。
まぁ、感じたところでどうしようもないですが。
最後、歯切れが悪くなってしまいましたが、以上、学年が4月2日生まれから4月1日生まれまでとなる理由でした。
追伸、この話ってちゃんと文科省HPにも載ってるのね。
今更知りました。
まぁ、教育委員会事務局経験者的にはあるあるネタだと思いながらのエントリーです。
久しぶりにこのネタを思い出したくなり書いてみました^_^