◆◆とある公務員の備忘録◆◆

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iPhone用表計算ソフトの比較

iPhoneでの表計算アプリは、ここ数年間、アップル製のNumbersを使用していました。
が、機能の限界を感じてきていました。
そんなところで、今さらながら、iPhoneExcelが無料になっていることに気付いたので乗り換えを検討してみました。
取り急ぎ、自分のアプリ選別用に調べた機能の対応状況をメモしておきます。
オススメはやはり、さすが表計算ソフトの王道、iPhoneExcelです。


※なお、機能の確認は説明書などを特に読まずに確認しているため、以下で「機能がない」とメモしていても、実際には機能が実装されている可能性があります。至らず申し訳ありませんが、その上でご覧ください。

【機能対応早見表】

機能 Numbers Excel スプレッドシート
フィルタ ×
並替え ×
ピボットテーブル × 更新のみ 更新のみ
全半角入力の既定化 表示形式で可 切替ボタンで可 表示形式で可
曜日表示 日付の表示形式7種あり 表示形式1種又はTEXT関数 なし
TEXT関数 ×
別シートの参照 × ×
開封パスワード ×




■フィルタ&並び替え



【Numbers】
ナンバーズはどちらも出来ません。
これ割りと出来てほしい機能なんですよね。。。


【エクセル】
スプレッドシート
どちらもフィルタをかけることが可能です。
そして、フィルタ機能としての並び替えが可能です。
ただし、PC版Excelのように、選択範囲だけの並び替えや、同時に複数列を並び替え条件にしての並び替えはできません。失礼しました。エクセルは選択範囲のみの並び替えが可能でした。アップデートで可能になったのか、私がこのエントリーを書いた時から出来てたのかは分かりません ^_^;
複数列を条件に並び替えをしたい場合は、同時ではありませんが、複数回並び替えをすればできます。この場合は、優先順位の低い列から順に並び替えを行います。(PC版Excelでもこの方法による並び替えは可能です。)




■ピボットテーブル


こちらも、わたし的には欲しい機能です。
出来るかどうかで、表の組み立てが変わります。
あとでクロス集計したいものを、ピボットできるなら、属性を全てデータとして入力すれば良いものを、ピボットがないと、クロスさせたい属性を初めから項目として列(フィールド)にもたせて入力する形にせざるを得ません。
あるいは、SUMIF関数やSUMPRODUCT関数で集計する表を作る必要が出たりします。


ところが、さすがにこの機能は、どのアプリも新規作成機能まではできません。負荷が大きいんですかね?
でも、更新なら出来るiPhoneExcelスプレッドシートの配慮は嬉しいです。


【Numbers】
ナンバーズは新規作成も、作成済みピボットテーブルの更新もどちらもできません。


【エクセル】
こちらは新規作成は出来ませんが、PCなどで作っておいたピボットテーブルの更新ならできます。
セルを選択後、さらにタップすると開けるメニューで「更新」をタップすれば、データシートに入力した内容を再度集計して更新できます。
さらに、レポートフィルターまで選択し直すことが可能です。これはスプレッドシートではできないものです。


スプレッドシート
iPhoneExcel同様、新規作成はできませんが、更新はできます。
しかもこちらは、データシートの入力が即時反映されるので、更新処理を流し直す必要がありません。
そのかわり、PC版でレポートフィルタを作っておいても、こちらは無効化されちゃいます。
惜しいですね。



■全半角入力の既定化


【Numbers】 ナンバーズは、表示形式(このアプリではフォーマットと呼ばれる)で数字や通貨にしてあるセルについては、セル編集時に初めから数字入力することが出来ます。同時に、PCで全半角キーを押した時のように、半角入力状態になるので、改行を1回タッチするだけで次のセルに移れます。

逆に、表示形式をテキストに設定をすれば全角・日本語への既定化も可能で、直前のセルで数字入力をしていても、編集するセルをこのセルに切り替えると全角・日本語入力に自動で切り替わります。


スプレッドシートGoogleスプレッドシートでも、Numbersと、同様表示形式を利用しての既定化が可能です。

さらにスプレッドシートは、表示形式を日付にした場合も、初めから半角・数字入力になるので便利です。こちらはNumbersでは効かない制御です。


【エクセル】
一方、iPhoneExcelですが、こちらは表示形式による制御はできません。

そのかわり、全半角ボタン的なものをタップすると半角入力状態になります。

まず、入力したいセルをダブルタップして編集モードに入ります。

すると数式バーの下に

こんなボタンがありますのでこれを押します。

すると、入力キーが、

こんな数字入力用のキーボードになり、改行キーを一回タップすれば次のセルに移れる、半角入力状態になります。

便利かどうかは使う目的次第かなーという気がします。
パンチ入力のように、ひたすら数値を打ち込む作業なら便利でしょうけど、できれぼiPhoneでそんな作業はしたくないものです。



■曜日の表示/TEXT関数



【エクセル】
エクセルは表示形式では1種類しかありません。
「YYYY年M月D日○曜日」という表示だけです。

その代わり、TEXT関数が幅広く使えます。
(ただし、何故だか関数子はカタカナとなります。)
 例「テキスト(A2,"@")」

そのため、
・ 和暦表示 …テキスト関数(参照先,"ggge")
・ 曜日(1字)…テキスト関数(参照先,"aaa")
・ 曜日(○曜日)…テキスト関数(参照先,"aaaa")
などなど、pc版同様、様々な表示が可能です。

【Numbers】
NumbersはTEXT関数自体が使えません。
その代わりに、表示形式(当アプリでは「フォーマット」と呼ぶ)の「日付」の中に7種類の表示形式が用意されています。
 例 「2018/1/1 (月)」「1/1 (月)」など

スプレッドシート
一方、Googleスプレッドシートは、私が取り急ぎ調べた中では表示方法が見つけられませんでした。表示形式の日付にもラインナップされていませんし、TEXT関数で、"aaa"と入力すると、そのまま「aaa」という値が表示されてしまい、曜日になりませんでした。

回避策として、NumbersもスプレッドシートもWEEKDAY関数であれば使用可能なので、VLOOKUP関数などと組み合わせる、と言ったように、手間をかければ曜日表示も可能になります。



■別シートの参照



【エクセル】
pc版と同じ操作が可能です。
すなわち、数式バー編集中に、別シートをタッチし、特定のセルをタッチするだけで参照できます。シート名を直接書き込まなくて良いので便利です。
別シート参照が出来ると、別シートにマスタ、パラメータテーブルを用意しておいて、計算用シートからVLOOKUP関数などで拾いに行くことができます。

スプレッドシート】【Numbers】
どちらも参照できません。
数式バーに「'シート名'!A2」などと入力しても参照してくれません。
シングルコーテンションを外してみると、スプレッドシートは一瞬イケそうに見えましたがダメでした。



開封パスワード



驚いたことに、これが設定できるのは、Numbersだけなんですね。
(2018年2月現在)


Numbersは、画面右上にある詳細ボタン「…」をタップして詳細メニューを開き、「パスワードを設定」をタップすれば開封パスワードの設定が可能です。


エクセルは、設定することはできませんが、設定してあるファイルであれば、開くときにパスワード入力が求められるので、機能はしてます。


一方、Googleスプレッドシートは、設定できないどころか、開くことさえできません。

これは困ります。
確認せずに他のアプリから乗り換えたらいたたまれません。



ふぅ、取り急ぎと言いながら、iPhoneで書き起こしたら何日もかかってしまいました。とりあえずこんなところで。